検定の結果を使用する「英語外部試験利用入試」とは?

英語外部検定利用入試の概要

「英語外部検定利用入試」という言葉を聞いたことはありますか?
聞いたことないという学生さんもいるかもしれませんが、今後ますます増えることが予想されますので、しっかり理解しておきましょう。

英語外部検定利用入試とは、大学入試の際に、読む、聞く、書く、話すという4技能の英語力を測る為、民間の英語資格や検定試験の結果を利用するというものです。
略して「外検入試」とも呼ばれる大学入試方法ですが、2019年の推薦・AO入試において、なんと全体の4割以上、一般入試においては2割以上の大学が実施しています。
外検入試を利用する大学のほとんどが「英検」を採用しているそうです。もちろん点数に加えて、アメリカ留学などの経験があることで更に実践力としてアピールすることができるでしょう。

導入している大学

2019年度の推薦・AO入試の統計では、外検入試を導入している大学は、国立で41校、公立で25校、私立は286校と全体的には352校にまで上っています。
具体的には、国公立では東京外国語大学、東京工業大学、群馬大学、高崎経済大学等があり、私立では札幌学院大学、桐生大学、関西福祉大学、東北公益文科大学等が挙げられます。

一般入試でも外検入試は187校にまで増えており、全体の2割を越す勢いとなっています。
特に私立大学で採用数を伸ばしていて、168校にもなっています。
具体的には、国公立では広島大学、兵庫県立大学等があり、私立では札幌学院大学、日本大学、日本女子大学、大阪経済大学、玉川大学等があります。

英語外部検定入試利用の概要

外検入試は、大学が定めた外部検定をどのように利用するか、4つのパターンに分けられます。
その大学の出願要件にする「出願資格」、大学の英語入試の点数として考える「得点換算」、大学入試の総合点にプラスされる「加点」、大学入試の合否判定に対して優遇措置がなされる「合否参考・判定優遇」です。

1つ目の「出願資格」は、推薦・AO入試に最も多く利用されており、2つ目の「得点換算」が一般入試で多く利用されています。
なお、難関とされる私立大学の一般入試では、「出願資格」がほとんどを占めています。
出願資格を例えると、英検○級に合格している者のみ出願できるといった要件になります。
得点換算では、英検○級を持っていると、英語入試において80点換算となる、といった具合です。

外検入試は、英検が圧倒的に有利ではありますが、TOEIC、TOEFLも採用されていて、さらにCSEやTEAP CBT等の外検も採用が増えつつあります。
また、英検においては級だけではなく、スコアの提出も求められるケースがありますので、大学入試における英語試験のあり方が、大きく変わってきていることを認識しておく必要があります。

今までは読む、聞くだけでしたが、書く、話すが加わり、4技能の力を測ることになることを理解しておきましょう。