機械・電気・情報の技術が学べる「工学部」

「工学」の意味とは?

少しわかりにくいイメージがある「工学」。
工学の定義は、人々の生活に役立つ生産物の発明の為に、エネルギーや自然科学、数学を基礎に、応用する技術を構築する学問の総称とされています。
要約すると、社会や人々の生活を豊かにする為、生活環境における必要な物や仕組みを生み出すことを目的に、必要となる知識や技術を考える場といったところでしょう。
この発明を成し遂げる為、ときに人文科学や社会科学の知識を応用したり、周辺分野の幅広い知見から、実用的かつ公共の利益となりうる製品を作り上げることを研究目的にしています。

研究から分析した結果を元に、社会でも運用できるよう技術を体系付ける科学になりますので、時代によってニーズが変わってくれば、内容も変わっていきます。
つまり、工学という定義も、時代とともにどんどん変わっていくものと考えられます。

工学で学べる内容について

極端な話、我々の身の周りにある便利な物は全て、工学によって発明された物と考えられます。
パソコンやスマホも工学の産物によるものです。
そう考えるとかなり身近な学問に感じませんか?

まず工学に必要となる基礎的な学問として、数学や物理学、化学を勉強します。
そして、それぞれに研究対象を見つけた後、分野に分かれて研究を行います。
工学には、機械工学、電気工学、情報工学、物質工学等の分野に分かれています。

機械工学では、ドラマにあったようなロケットを作ったり、電車を作ったりする技術を学びます。
具体的には、エンジンの設計や仕組みを作る際に必要となる熱力学や機械力学、海や大気のような液体・気体等を扱う流体力学、材料の性質を研究する材料力学等です。

コンピューターの電子回路を構築するには、電気工学や情報工学を応用する必要があります。
電気工学では発電について研究し、さらに電磁気学も学ぶことになるでしょう。
物質工学では、化学物質の研究を行っており、目的物の為に金属、無機物、有機物等を用いて開発を行います。

工学部卒が進む道とは?

工学部では、機械や電気、情報等、特殊な学問を研究していますが、卒業生はどのような場で活躍しているのでしょうか?
工学部卒の就職先は学部によって分かれていて、例えば電気電子工学科を学んだのであれば電力会社に、機械工学科であれば造船会社となり、物質工学科の場合は繊維メーカー等が考えられます。

工学は各分野に適した就職先となり、エンジニアとして、その多くはメーカーや製造業に勤めることになります。
工学ではものづくりに携わる技術や知識を学びますので、様々な資格試験にも役立ちます。
例えば、建築士や自動車整備士があり、他にも理系の教員免許があります。