法学とは法を学ぶ学部
法学とは、読んで字の如く「法を学ぶ」学部です。
法や法律は、人が安全に暮らす為に、社会に秩序を与えて統制をするのに必要となる、国家が定める規範となります。
国家が定めたということは、その国に暮らす限り法律が適用されますので、遵守されなければいけません。
さらに言えば、法律を遵守することで、同時に自分の財産や権利、生命をも守られることになります。
「法学」とは、法や法律によって保たれている秩序のあり方を学ぶ学問と言えるでしょう。
法学部で学べる内容とは?
法学部で学べる範囲は非常に広く、授業内容は学科によっても違ってきます。
法学部というくくりで考えた時に、共通した学習内容で言えば、「法律とは?」ではじまり、「法律で何をどう定めるのか」という法律のあり方、考え方について学習します。
六法全書という言葉を聞いたことがあると思いますが、この「六法」にあたる「憲法・刑法・民法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法」を軸に、様々な法や法律を学んでいきます。
現実的な問題に適用される法律を扱う学問を「実定法学」と言い、公法と私法に対象が分かれています。
憲法・行政法・刑法学や租税法は「公法」となり、民法や商法の場合は「私法」に区分されます。
実定法学はさらに「法解釈学」と「立法学」の2つに分けることができ、法律の解釈を体系化したり、法律がどのように作られたかを分析する学問に区分する場合があります。
法学部出身者が進む道
法学部を学んだなら、法に携わる裁判官や検察官、弁護士のような仕事に就くのが順当だろうと思われるでしょう。
これらの仕事には難関である司法試験に合格する必要がありますので、受験資格を得る為に法科大学院に進む人もたくさんおられます。
ただし、全ての法学部出身者が法律家の道へ進むわけではありません。
就職先の例としては、銀行や保険会社、証券会社等の民間企業へ進んだり、国家公務員や官公庁へ進む人もいます。
国家を作り上げる基盤となる、法律に関わる仕事は高い専門性が求められますので、他の職業に比べると難易度も上がります。
ですが法学部で学んだことは、自身の生活にも密接に関わってきますので、法の道に進まないとしても、その知識は必ず役に立つはずです。
人々は、国に属している限り、その国が定めた法や法律に則って秩序を守った生活を送る必要がありあます。
法学を学ぶと、法律を基本にした法的思考ができるようになります。
法を意識して物事を選択できるようになりますので、トラブル回避や理不尽な不利益を被ることを防ぐことができます。
自分が法律にかかわることはまずないだろう、と最初から外すのではなく、あらゆる可能性を考えて取捨選択をするようにしましょう。